野村万作さんが盲目の夫役を演じた「川上」素晴らしかったなー。
新宿狂言vol.16
目が見えるようになって新たな人生に向かう気持ちと、別れずに連れ添っていきたいと懇願する妻への深い愛情や諦めがしみじみと感じられた。神のお告げであろうと妻との時間であろうとどちらを選んでも人生で、正解も間違いもないのだなーと考えさせられた。どっちにすればよかったのにと外からあれこれ言うことはできるけど、その人の深みにしかわからないことが確かに存在するのだなとこの曲を観ているとよくわかる。
この日は演劇のような舞台装置もある企画で、最後のシーンでふたり手を取って光の方へ歩いていく場面は本当に美しかった。その姿には会場からもため息がもれた。
狂言はショートコメディ、笑いの一種ではあるけれど、万作さんが常々心がけているという「品の良さ」「美しさ」の意味、違いが初めてわかった気がした。